BOOX NOVA PROレビュー!Eink・スタイラス・Android搭載で隙の無いタブレット

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さて、前回は手書きのメモ機能とスケジュールに特化した富士通の電子ペーパーP02を紹介しましたが、今回は注目のAndroid搭載電子ペーパー端末、BOOX NOVA PROのレビューをしたいと思います。

BOOX NOVAについては日本でも発売され、いくつかのブログやサイトでレビューが上がっていますが、PROの着くバージョンはまだ中国国内でしか発売されていません。BOOX NOVA PROは通常版にバックライトを載せ、筆圧検地のスタイラス対応、電子ペーパーとベゼルの段差をなくすなるなどした強化版になっています。

メモ機能

まずは本製品の目玉であるメモ機能について解説します。

ホーム画面の左のアイコンから、メモをすぐに起動することができます。

背景をノートのような罫線を選ぶことが出来て、罫線の間隔も選べます。

便利なのはコピーツールで、一度書いた内容を別の場所に移動することが可能。

○・△・□の図形も簡単に描けます。

ノートの一覧ではノートの内容がサムネイルで見えますので内容をある程度把握することが出来ます。

書いたノートはPDF やPNGで書き出すことが出来ます。

スケジュール機能

手書きスケジュール機能については富士通のP02と同じカレンダーPDFを入れて試してみましたが、いちいち書き込みモードにしないといけないなど、挙動が大きく違って実用的とはいい難いです。

標準のカレンダーはグーグルカレンダーの様ですが、動作も遅く画面が小さいのでこれも使いにくく感じます。

それよりも、普段使っているYahoo!カレンダーアプリをインストールしてDPIを300から400、B/Wインターフェイスを36に調整すると、見やすくいい感じに使えますので、問題ありません。

アプリ毎の表示設定はアイコンの長押しで設定メニューがポップアップします。

文字の大きさや濃淡、画面のリフレッシュモードの選択などが出来ます。

日本語入力Gboardの使い勝手

オムロン製の日本語入力がプリインストールされていて、そのまま使用して特に問題ありません。但し、手書き認識はありませんので、Gboardをインストールしてみました。

Gboardの手書き入力は筆の速さに描画が追いついていませんが、気にせず書いていけば認識精度は高いので十分実用的な速度で入力できます。仮想キーボードも変換候補の描画が遅いのが気になりますがそれはオムロンのIMEでも同様です。手書き認識が必要かどうかで使い分ければよいでしょう。

また、ペンについてはGALAXY NOTE互換のWACOM製BAMBOOスタイラスでも特に違和感なしに使用できたことも付け加えます。

バッテリー持ち・レスポンス

バッテリーはかなり長く持ちます。カバーを閉じればスリープモードになるのですが、そのまま数日間放っておいてもバッテリーはあまり減らないので、いざ使いたい時に無くなっている、ということはありませんでした。

動作については電子ペーパー端末としては十分なレスポンスですが、普通のタブレットのようにはいかないので若干注意が必要です。

また、初期設定やアプリ毎の設定を自分で細かくして追い込んでいくと使い勝手が上がります。

電子書籍アプリ

僕は楽天Koboを主に使っていますが、最新の専用端末には劣るかもしれませんが、レスポンスは十分に実用的です。起動・ページ送りなどの早さも特にストレス無く使えるレベルだといえます。Kindleについては実用的でないという情報があります。

画質も高く、画面の大きさもコミックや小説を読むのに小さすぎずちょうどよいサイズ感です。

フロントライト・サイズ感

本機の特徴としてフロントライトが搭載されていることがあります。BOOXの最新機種はフロントライトが搭載され弱点のない構成になっています。あとはRAMが2Gなので、今後増量されれば完璧ですね。サイズ感・重量もiPadに近く、持ち運びに苦労しません。使いたい時にさっと取り出してさっと使える点は、iPad miniに近いものがあります。その点、3月に発表されたペン対応のiPad mini 5と競合するかもしれませんが、電子ペーパーによる小説やコミックの読みやすさはやはり電子ペーパーに一日の長があります。フロントライトについても、白色・暖色の両方があり、自分の好みの色に調整できます。

まとめ

BOOX NOVA PROは電子書籍リーダーにメモ機能を足して2で割ったような端末ですが、ガジェット好きにはたまらない端末です。逆にiPadしか触った事が無い人は、マニアックすぎてお勧めできません。ただし、スケジュール管理やメモや、辞書アプリなど、様々な機能を持たせられるので、これ一つとスマホがあれば大抵のことはできてしまう汎用性の高さが、SONYや富士通などの電子ペーパーと違う本機の大きな魅力であるといえます。